松戸アートラインプロジェクト2011 http://matsudo-artline.com/2011/
テーマ『暮らしの芸術』
松戸アートラインプロジェクト2011」のテーマは、暮らしの芸術です。芸術のある暮らしではありません。芸術のある暮らしは、絵画や彫刻、デザインなどの芸術が私たちのまわりに入り込んでいる生活を指しています。暮らしの芸術は、そうではなくて、〈暮らすこと〉、〈生きていくこと〉といった私たちみんなが日常的に行っている生活の営みを芸術として捉え直そうという試みです。私たちは、今生きることさえも難しい時代に直面しています。世紀をまたいだ長引く不況に加え、今回東日本を襲った震災とそれに続く原発事故は、21世紀、私たちはどのように生きればいいのかという根本的な問題を提起しました。私たちは、もはや20世紀の時代のように生きることは難しいのかもしれません。生き方そのものを考え直す時代が来ているのです。
この困難な時代のにおいて、新しい生き方を模索する試み少しずつではありますが生まれて来ています。興味深いのは、こうした提案が、アートと呼ばれてきた営為の中から生まれつつあることです。いや、もう少し正確に言えば、ここでいう〈アート〉は、普通私たちが用いている狭い意味での〈芸術〉ではなく、かつてギリシャ語の〈テクネー〉やラテン語の〈アルス〉が持っていた〈技術〉や〈技芸〉に近いものかもしれません。
新しい生き方を模索すること。ただ生きるのではなく、よりよく生きること。しかし、よくよく考えたらこの〈暮らしの芸術〉は、昔は人々の生活のいたるところにみられたものでした。職人のこだわりから、おじいちゃんやおばあちゃんなど先人たちの生活の知恵にいたるまで、暮らしは芸術的としか呼びようのない豊かな表現に満ちていました。けれども、近代を支配してきた効率化や合理化の思想が、こうした暮らしの芸術を生活から奪ってきたのです。
もう一度暮らしの芸術を取り戻すこと。東日本大震災という未曾有の事態の中で、21世紀を生き延びるためにも、それは急務にも思えるのです。
「松戸アートラインプロジェクト2011」概要
2010年から始まった「松戸アートラインプロジェクト」は、松戸市内の公共空間や民間空き店舗を会場として活用し、アーティストによる作品展示、ワークショップなどを行うアートプロジェクトです。松戸における芸術文化の振興や対外的なイメージ向上に加えて、行政および民間事業者や地域住民の参画により、地域活性化にも資することを目指しています。
名称:松戸アートラインプロジェクト2011
期間:11月5日(土)~11月27日(日)(土日祝のみ、計9日間開催)
テーマ:「暮らしの芸術」
アートディレクター:毛利嘉孝(東京藝術大学准教授)
公募審査員:高橋瑞木(水戸芸術館現代美術センター)、寺井元一(MAD City)
会場:松戸駅西口周辺
主催:松戸アートラインプロジェクト2011実行委員会
後援:松戸市、JOBANアートライン協議会、松戸駅周辺にぎやかし推進協議会、松戸市観光協会
事務局:松戸市、株式会社まちづクリエイティブ
特別協力:東日本旅客鉄道株式会社 松戸駅/新京成電鉄株式会社/松戸新京成バス株式会社/京成バス株式会社
協賛:東日本旅客鉄道株式会社/松戸駅/新京成電鉄株式会社/ボックスヒル松戸店/聖徳大学/伊勢丹松戸店/千葉銀行/京葉銀行/千葉興業銀行/東京ラスク
運営:松戸市/株式会社まちづクリエイティブ(松戸アートラインプロジェクト実行委員会事務局)
アーティスト
渋さ知らズ, 山下陽光, 大成哲雄+聖徳大学大成ゼミ, 毛原大樹, 中島佑太, 青木麦生, アトリエミルクル, 安藤早織, 磯部沙恵里, OJA, couch, 聞谷洋子, コイケジュンコ, 後藤勇治, ソメヤケンジ, 瀧澤潔, 田嶋奈保子, 原田晋, 結いの会, りきりき
“This World Is Not My Home”
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