TV画面を撮影するシリーズ”Window Scape”を発表してきた原田晋の新たなシリーズ”analysis”は、インターネット上に存在するwebカメラの画像と、原田が実際に撮影した映像を組み合わせたインスタレーションです。
“Window Scape”で取り留めのないTVモニタの映像を利用し、私たちを取巻くメディアの問題を示唆してきた原田の視線が新たに凝視めるのはインターネットです。全世界で約7億人が利用する其処で、原田は世界中のwebカメラが捉える映像と無数の写真をつぶさに観察します。そしてそれらを彼自身が撮影する映像を組み合わることで、あたかもパラレルワールドを想わせる奇妙な映像を創り出します。
地名だけが記されている、ただじっと景色を映すカメラ。誰が?何のために?そんな疑問をよそに、映し出される映像はネットワーク上で今も流れている。そこへ辿りついた視線と、原田が凝視める空や川や草木を捉えた映像が重なり合うとき、そこからは矛盾と疑念に満ちた私たち自身のあいまいで不確かな、現実世界に対する奇異な視線が浮かび上がって来るのかもしれません。
タイトル:『analysis』
アーティスト:原田晋/Susumu Harada
メディア:Video installation/Photography
会場:gallery Archipelago
会期:2006年12月9日(土)~12月22日(金)
オープニング・レセプション:12月9日(土) 18:00~
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